成功の甘い香りThe Sweet Smell of Success |
ウィスコンシン州マジソン市のローカル紙「キャピタル・タイムズ」で紹介された“ザ・ソープ・オペラ”についての記事をご覧ください。(記事は、1997年3月に掲載されたものです。) |
|
ザ・ソープ・オペラのオーナーであるチャック・ベックウィズ氏(左)とチャック・バウアー氏は、25年前に、古い木製のスタンドで石鹸やバス用品を売り歩くことから、このビジネスを始めた。当時は、今のような店などなく、ローラー付きのそのスタンドは、木綿サラサの天蓋がついているだけのとてもシンプルなものであったという。 |
− パトリース・ウェンドリング
保守的な社会体制に反抗を続けていた反逆児たちも、年月をかさねるうちに、いつしかその社会の一員に成り得るのではないだろうか。
ザ・ソープ・オペラの創業者であるチャック・バウアー氏とチャック・ベックウィズ氏は、25年前に、古い木製のスタンドで石鹸やバス用品の販売を始めた。ローラー付きのそのスタンドは、木綿サラサの天蓋がついているだけのとてもシンプルなものだったそうである。また、スタンドに付いている引き出しにはたくさんのスペースがあり大変便利だったが、通りを歩く時には、ガチャガチャと音をたて、それは、まるで死んだ人が驚いて目を覚ますのではないかというほどの大きな音だったそうである。
それにしても、卒業したばかりの二人の美術学生にとって、このビジネスは独立した生活を守るための格好の手段だったようだ。何より、見栄えのよい保守的な仕事を得るため面接に備えて、髪を切らなくてもよかったのだから、一石二鳥だったと言えるかも知れない。
髪の毛を短く切り、こざっぱりとした身なりをした両氏は、現在50代半ば。両氏とも、ステイトストリートにしっかりと根を下ろした事業主として、また、ステイトストリートビジネスの熱烈なサポーターとして認められている。この三月三日には、創業25周年を迎える。
「ザ・ソープ・オペラさんがステイトストリートにいてくれて、本当に良かったと思っています。」と語るのは、前ステイトストリート商工会会長であり、”ザ・セイクリッド・フェザー”のオーナーである、トニー・バダム氏。「バウアー氏、ベックウィズ氏にとって、ここまで来るのには、とても大変だった様ですが、ビルの内装、外装のデザインには特に力を入れられていて、以前、オーキッド賞を受賞されているんですよ。」
「最近は、ビジネスを始めてもすぐ辞めてしまう事業主の方が多いですから、ザ・ソープ・オペラさんがこうして長い間ステイトストリートでお店を続けられていることは、他の事業主にとっていい励みになっています。ザ・ソープ・オペラさんのビジネスのアイディアは、今でもたくさんのお客様を確保していますからね。」
ザ・ソープ・オペラの成功の秘訣は、1960年代のホール・アース・ムーブメントに深く根ざしている。また、バウアー氏は、父親が軍人だったため、子供の頃ヨーロッパで育ち、その頃ヨーロッパでは、小さな香水ビジネスが盛んであったため、自然にそうしたものに興味を持つようになったそうである。ベックウィズ氏はといえば、長いウェーブのかかった自分の髪用に、質の良いヘアブラシが欲しかったことがきっかけとか。
「当時は個人的な物を買いたくても、そうした物はあまりなかったし、あってもあまり興味を引くような物はありませんでしたからね。ですから大量生産された物よりも何か一つ変わった物をという人々のニーズに応えて、パフュームオイルを手作業でボトル詰めし、ラベルを貼って、今日までやってきたわけです。」と、バウアー氏は語っている。
「最初にビジネスを始めたときから、フリーランスの化学者や製造業者とつながりがあったので、オリジナルの製品を始めるのに都合がよかったんです。今では、それは私たちの強みの一つですね。」とベックウィズ氏。
ザ・ソープ・オペラの取り扱い製品の約三分の一は、オリジナルのライン。自然に優しい成分と動物実験フリーを誇るオリジナルの製品は、カスタムメイドの香りやローションから、ウィッチヘーゼルとアロエを配合した化粧水までさまざま。その化粧水は、ベックウィズ氏の考案により開発されたものだそうである。フランス産の麝香などの原料はガソリン缶のような金属製の容器で輸入され、狭いあまり飾り気のない地下の一室で調合される。また、詰め換えのできる容器に入ったローション、マッサージオイルなどは、今だに店の主要製品の一つであり、オリジナルのボトルを持ち込んで詰め換えした場合は、25セントが値引きされる。
売上げの約20パーセントを占めるメールオーダーは、梱包から出荷までのすべてが、店の奥にある作業場で行われている。両氏によると、メールオーダーは、時間が節約できることと、クリスマスなどのホリデーシーズン中は発送手数料がたったの1ドルであることから、買い物の時間がないお客様やマジソン郊外に住んでいるお客様に、特に人気があるという。
バウアー氏、ベックウィズ氏のどちらも正確な在庫の数には触れないが、中には、ほんの少数のお客様のために確保している商品もあるそうだ。また、そうした在庫を含めた商品の多くを、常に新鮮でいい状態に保つための努力も怠らない。お客様の注意を引くために、二人ともが美術アーチストである才能をフルに発揮して、店内の商品やショーウインドウのすばらしいディスプレイを創り出している。ただ、二人に言わせると、お客様の一番の関心は、安定した価格と商品の信頼性であるとか。
「うちは今でも、お客様は私たちの名前を知ってるし、私たちもそれぞれのお客様の名前を知っている、っていうような店です。例えば、カップルのお客様がいらっしゃた場合、奥様のお気に入りは何か、ご主人はどのシェービングクリームを使っているか、ということを覚えておくんです。なんか、オールドファッションですよね。でも、それが一番必要な事だと思うんです。ハイテクがどんどん進んで、今は何でも機械化していますが、それと同時に、“ハイタッチ”というか、もっとお客様とのじかのふれあいを大事にしていく事が大切なんじゃないでしょうか。」とバウアー氏。
バウアー氏、ベックウィズ氏とも週に約50時間を店で過ごし、忙しいクリスマスのホリデーシーズンは、店の奥の部屋に簡易ベッドを持ち込むほど、ザ・ソープ・オペラのビジネスに情熱を傾けているが、両氏とも、店の一番の資産は6人の従業員であると口をそろえている。中でも、6人のうち2人は、今年勤続15年を迎える。時給は6ドル50セントからスタートするが、なかなか見逃せないベネフィットもある。例えば、1日8時間分の賃金が支払われるが、これは1時間分の昼休みを含んでいる。また、勤続2年後には、4週間分の有給休暇が与えられる。堅苦しい服装の制限もない。ただ、両氏ともに「過激なボディピアスはちょっとね。」と冗談交じりに釘をさしている。
従業員の一人であるケビン・メイ氏は、25歳の時にザ・ソープ・オペラで働き始め、今年勤続15年を迎えた。その理由として、個々の仕事を尊重してもらえる職場環境であったことと、メイ氏のオリジナル商品である“アセント・ボディオイル”の開発、販売のサポートが得られたことを挙げている。そのような独立したビジネスを奨励する環境の元で、別の従業員の一人はオリジナルのアイピロウを開発した。疲れた目を癒すための布でできたアイピロウは、ラベンダーやカモミールの香りのするものと無香料のものがあり、もちろんザ・ソープ・オペラで販売されている。
「バウアー氏もベックウィズ氏も、人が何かに情熱を傾けて努力することをとても尊重していますし、また、それがいつか自分達のためになると信じているんですよね。」とメイ氏。
このような方針を持って、両氏は、マジソンダウンタウンの学生サポート( チャック・バウアー氏は、マジソン市ランドマークコミッションの会長である。)や、デイケアからゲイの人権擁護に至るまでのさまざまな運動のための資金集めに熱心に取り組んでいる。両氏ともに、公にゲイであることを認めており、広告やニューハーベストファウンデーションを通じて他のゲイビジネスをサポートしているが、そうしたゲイビジネスも限られたサポートだけでは、なかなかやっていくのが難しい現状であるとか。今一番の目標は、コミュニティ全体の理解と支援を得て、その一部として存続していくことであると両氏は語っている。しかしながら、個人的には、ゲイのお客様から、両氏が社会の模範的役割を果たしているとの賛辞を受けたことが一番の励みになっていると、両氏共に謙遜しながら語ってくれた。
経済的には、バウアー氏、ベックウィズ氏共に、恐慌時代を生き抜いてきた両親から受け継いだ倹約精神を持っていたことが、現在の成功の秘訣であるといえよう。
「私が子供の頃は、何でも我慢するように躾られましたが、今はそれが変わってきていますよね。ビジネスを始めてもうまく行かないと、今の若い人達は20代、30代で、すぐに破産宣告ですからね。育てられ方が全然違うんです。」と、バウアー氏。
「私たちは、お金よりも、何か精神的に満足できるものを見つける事ができたということでしょうか。」とベックウィズ氏は付け加えている。
バウアー氏、ベックウィズ氏の両氏は、600ドルを元手に、ノースレイクストリート515番地のレイクサイドステーションの小さなスペースに、最初の店をオープンした。その2年後に、現在の店舗からちょうど通りを挟んだ向かい側の場所、ステイトストリート312番地に移転して、”ザ・ボディ・ショップ”をオープン。その場所を8年間リースし、ようやく現在の場所を購入する機会に恵まれたという。このビジネスを始めて10年目にして、初めてのローンだったそうである。
ローンの返済も終わり、現在はマジソン市ユニバーシティ・ハイツに住居を構え、マジソン市から車で30分程の小さな町ニューグレアスに別荘も所有している。経済的にも余裕がある今では、ベックウィズ氏は陶磁器のかけらを用いたモザイクの作成に、バウアー氏は油絵や水彩画の作成に情熱を傾けるなど、両氏共に美術活動も十分に楽しんでいる。両氏の作品は、シカゴでも展示された事もある他、もちろんザ・ソープ・オペラの地下にある狭い事務室内でも見ることができる。
両氏共に、このビジネスを始めてからの早い時の流れに驚きながらも、自分達の成功やパーソナルギフトやアロマテラピー市場に世界的に受け入れられている事については、冷静に受け止めている。長期にわたる安定した成功の秘訣は、ハードワークとちょっとした才能。また、親しい友人を雇わないこと、経理などの仕事を他の人に完全に任せること、良く出来ることと完璧に出来ることの違いを学ぶことなども、ビジネスを成功させる為の大事な教訓だとか。それ以上に、両氏にとっては、バブルバス、ボディローションやオイルのビジネスなんて物にならないと嘲笑った人々の批判に屈せず、辛抱強く、可能性を信じてやってきたことが、一番の成功の秘訣だったと言えるようである。
「全てのタイミングがよかったんです。ビジネスを始めた時期と商品のアイディアはばっちりでしたし、それと、最高のサービス提供しようと努力して、それが完璧に出来たということでしょうか。特に、彼の力が大きいですね。」と、ベックウィズ氏はバウアー氏を指差しながらこう語った。「うまくいかないんじゃないか、なんて思ったことは一度もありません。考えてみたこともないですね。ただ、一日一日を一生懸命やってきただけなんですよ。」
エッセンシャル・オイル・ディレクトリ 安全にお使いいただくために キャリアーオイル カタログ請求 ザ・ソープ・オペラについて お問い合わせ先 ご注文方法